大内沢観光みかん農園(東秩父村)北限のみかん産地で斜面を登る味覚狩り

大内沢観光みかん農園(東秩父村)北限のみかん産地で斜面を登る味覚狩り

この記事はプロモーションが含まれます。

みかんは暖かい土地の果物です。静岡、和歌山、愛媛と産地を並べれば、だれでもそう思います。

ところが埼玉県の山の斜面で、みかん狩りができます。東秩父村の大内沢は「北限のみかん産地」として知られる一帯で、4軒の農園が収穫期に園を開いています。この記事では、斜面を登りながら採るという独特の体験と、「北限」という言葉をどう受け取ればよいか、そして春にもう一度訪れたくなる理由までを紹介します。

斜面を登りながら採るみかん

大内沢のみかん園は平地にありません。山の斜面に段々と植えられていて、村も園内は斜面なので歩きやすい靴でと案内しています。サンダルで訪れるような場所ではありません。

そしてこの地形が、そのまま見どころになります。採りながら登っていくと、背中側の眺望がだんだん開けていくのです。園の名前がそれを物語っています。見晴園、皇鈴園。皇鈴山(みすずやま)は東秩父村の山の名前です。

みかんを収穫しながら秩父の山並みを見下ろせる場所は、そう多くありません。味だけを求めるなら温暖な産地にはかないませんが、この風景とセットになったみかん狩りは、ここにしかない体験です。

植えられているのは興津早生や宮川早生などの早生種です。だから10月の下旬という早い時期から収穫が始まります。

「北限」という言葉をどう受け取るか

東秩父村は「北限のみかん産地として知られ」と紹介しています。隣の寄居町も、風布・小林のみかん山を同じように紹介しています。

ただし「日本で最も北のみかん産地」と言い切ることはできません。商業ベースで国内最北の温州みかんは宮城県山元町産とされており、山元町自身も国内最北の温州みかんとして発信しています。緯度で言えば山元町のほうが2度ほど北にあります。

正確に言えば、大内沢と寄居の風布は「みかん栽培の北限地域のひとつ」です。それでも、東京から電車とバスで行ける範囲でみかん狩りができる場所が埼玉県内にこの2か所しかないという事実は変わりません。十分に特異な土地だと思います。

なぜここでみかんが育つのかというと、斜面の向きと地形が関係しています。南向きの急斜面は日射を受けやすく、冷気が谷底へ流れ落ちるため霜が降りにくい。平地よりも斜面のほうが果樹に向くという、山国の農業の知恵がここにあります。

4つの農園があり、それぞれに連絡します

大内沢では2つの団体に属する4軒の農園が、みかん狩りを受け入れています。堂平農業生産振興組合の密茸(みたけ)園と皇鈴(みすず)園、そして大内沢観光みかん園協会の見晴(みはらし)園と美門(みかど)園です。受付は園ごとなので、行く先を決めて電話するのが確実です。

個人が予約しなければならないという案内はありません。ただし村は、生育状況により園によって開園期間が異なる場合があると添えています。電話を一本入れてから向かうほうが空振りしません。

入園料は小学生以上が400円から、園児が200円からという設定です。区分に注意が必要で、小学生は400円の側に入ります。持ち帰りはお土産用の袋で、2キロのSサイズが900円、3キロのMサイズが1,400円です。なお埼玉県の資料は、見晴園と美門園について、もぎたてみかんが1時間食べ放題、詰め放題と紹介しています。

開園は10月第3日曜から

開園の時期は10月第3日曜からで揃っています。これを2026年に当てると10月18日が該当します。

終わりの時期については、同じ村の観光サイトの中でも12月上旬とする記載と12月下旬とする記載に分かれています。みかんの残り具合は年によって変わるものなので、12月に入ってから訪ねるのであれば、各園に電話をしてから出かけてください。

春は同じ斜面が花桃で埋まります

大内沢を一度覚えておくと、春にもう一度使えます。この地区は「花桃の郷」と呼ばれ、3月下旬から4月上旬にかけて斜面一面が花桃で埋まるのです。

みかんの段々畑と花桃は同じ斜面にあります。秋に登った道を春にもう一度登ると、まったく違う景色になっています。年に二度訪れる理由がある場所は、そう多くありません。

アクセス・駐車場

車の場合は関越自動車道の東松山インターチェンジから国道254号を小川町方面へ進み、東秩父村へ入ります。駐車場があり、マイクロバスや大型バスも入れますが、車いすでの利用には対応していません。

電車とバスで向かう場合は、東武東上線の小川町駅から東秩父村和紙の里へ出て、そこで乗り換えます。和紙の里は和紙漉きの体験ができる施設なので、往路か復路であわせて立ち寄るとよいでしょう。

営業時間は9時から16時で、みかん狩りの受付は15時頃までです。定休日はありません。16時まで開いていると思って15時半に到着すると入れないので、午前中から昼過ぎの到着をおすすめします。

大内沢観光みかん農園まとめ

斜面を登りながらみかんを採り、振り返って秩父の山を眺める。大内沢のみかん狩りは、果物を食べるだけの体験では終わりません。

家族で訪れるなら、歩きやすい靴とお土産用の袋を持つ分だけを用意していけば十分です。10月の下旬から12月という短い季節に限られますが、埼玉で「みかんが穫れる」という事実を自分の手で確かめられる場所は、ここと寄居の風布だけです。春の花桃もあわせて、一年のうちに二度訪ねてみてください。

あなたへのおすすめ