子ノ権現 天龍寺(ねのごんげん てんりゅうじ)は、飯能市南の山上にある天台宗(天台宗特別寺)の寺院です。武蔵野三十三観音霊場 第32番、関東百八地蔵霊場10番。

公式の縁起によれば、延喜11年(911年)6月13日、子ノ聖(ねのしょうにん)が初めてこの地に十一面観音をお祀りし、天龍寺を創建したとされます。本尊は十一面観音です。標高は約640メートル。

足腰守護——その由来

子ノ権現が足腰守護の信仰を集めているのは、公式縁起の次の言葉に由来します。

「我登山の折、魔火のため腰と足を傷め悩めることあり。故に腰より下を病める者、一心に祈らば、その験を得せしめん」

子ノ聖自身が登山で腰と足を痛めた——だから下半身を病む者の祈りに応えよう、という誓いです。

現在では、農林漁業の方、力士、陸上・野球・サッカー・バスケットボールの選手、スポーツサイクルやトレイルラン、ハイキングの愛好者が多く参拝します。さらに自動車・自転車・バイクの交通安全祈願でも訪れる人が多い寺です。

日本一の鉄のわらじ(重さ2トン)

境内でいちばんの名物が鉄のわらじです。飯能市観光協会は「重さ2トンの日本一の鉄わらじ」と記しています。

公式サイトは「鉄のワラジを始め、夫婦下駄・庫裡廊下梁に掲げた額等信仰の証」と記しており、巨大な下駄もあります。

注意点として、2トンというのは「わらじ」の重量です。下駄の重量については記載がないので、「2トンの下駄」と書くのは正確ではありません。

また県指定天然記念物の二本杉があり、樹齢およそ800年、昭和13年に県指定を受けています。

車で山頂まで上がれます

アクセスについて、重要な事実があります。公式サイトは「当寺までの山道は全面舗装されております」「山頂には駐車場も完備しております」と明記しています。車で山門近くまで上がれるのです。

「吾野駅から徒歩90分」という情報だけ見て諦めてしまう人がいますが、車なら気軽に行けます。

  • 車:圏央道「狭山・日高」ICから約60分、関越道「鶴ヶ島」ICから約80分。駐車場は無料
  • 電車+徒歩:西武秩父線「吾野駅」または「西吾野駅」から徒歩約90分(ハイキング道)
  • タクシー:西武池袋線「飯能駅」または「東飯能駅」から約40分

ただし参拝記録には「途中で車同士がすれ違い出来ないほど狭い道があるので運転には注意」とあります。全面舗装されてはいますが山道です。大型車・マイクロバスの可否や駐車場の台数は公表されていないので、大きな車で行く方は事前に確認してください。

眺望——晴れた日は東京湾まで

公式サイトが境内からの眺望をこう記しています。「大宮ソニックシティ〜横浜ランドマークタワーまで眺望でき、冬場の晴れた日には東京スカイツリーを含め都心の超高層ビル群、東京湾や筑波山も見渡せます」。

空気の澄む冬が眺望の季節です。足腰の祈願と合わせて、冬晴れの日を狙うのがよい選択になります。

奥武蔵ハイキング——通行規制に注意

子ノ権現は奥武蔵のハイキングコースの要所です。徒歩で行くなら、通行規制の最新情報を必ず確認してください。

埼玉県公式の「関東ふれあいの道 コース3 伊豆ヶ岳を越えるみち」(吾野駅〜正丸駅・14.5km・4時間30分/健脚向き)には、次の注意が掲載されています。

  • 「男坂(鎖場)は、関東ふれあいの道のルートではありません。滑落・落石の危険がある非常に危ないルートです。」
  • 「女坂は土砂崩れのため閉道となっています。」
  • 「正丸峠付近で土砂崩れや倒木の恐れがありますので、十分注意して通行してください。」

飯能市観光協会も「男坂は、滑落・落石の危険があるため通行禁止、女坂は土砂崩れのため閉道」としたうえで、「現在は、男坂と女坂の中間にある道がルート」と案内しています。

伊豆ヶ岳を越えて子ノ権現へ向かうコースを計画している方は、この情報を前提に組み立ててください。

なお子ノ権現から竹寺まで徒歩約70分(豆口峠経由)です。

参拝の実務

  • 拝観時間:9:00〜17:00(冬期は〜16:00)
  • 拝観料・入山料:なし(無料)
  • 駐車場:山頂にあり・無料(台数は未公表)
  • 御朱印:本尊/武蔵野三十三観音32番/関東百八地蔵10番の3種。2020年時点では300円・受付9:00〜17:00
  • 郵送での護摩祈願も受け付けています(電話で問い合わせ)

行事として6月10日に「箸立ての儀」が行われるとされますが、これは埼玉県の観光サイトにある記述で、公式サイトや飯能市観光協会には記載がありません。近年の実施状況は不明なので、この日を狙う方は事前にお問い合わせください。

同じ日に寄れる近くのスポット

  • 竹寺(医王山 薬寿院 八王寺):徒歩約70分(豆口峠経由)、車でも移動可。神仏習合の姿を残す寺で、精進料理が有名
  • 浅見茶屋(飯能市坂石):子ノ権現へのハイキング道の途中にある、昭和7年創業のうどんの店。営業日については情報が錯綜しているため、訪問前にご確認ください
  • 吾野宿:吾野駅周辺。秩父往還の宿場町の面影
  • 能仁寺・天覧山(飯能市飯能):飯能駅側。名園と紅葉
  • 西吾野〜高山不動尊・顔振峠:奥武蔵の尾根道

所在地・お問い合わせ

  • 所在地:埼玉県飯能市南461
  • 電話:042-978-0050
  • 公式サイト:https://nenogongen.jp/ ※トップページがメンテナンス表示の場合があります(下層ページは閲覧可)
  • アクセス:西武秩父線「吾野駅」または「西吾野駅」から徒歩約90分(ハイキング道)/西武池袋線「飯能駅」からタクシー約40分
  • 車:圏央道「狭山日高」ICより約60分。山道は全面舗装、山頂に駐車場あり(無料)
  • 拝観時間:9:00〜17:00(冬期は〜16:00)/拝観料・入山料なし

※駐車場の台数と大型車の可否、冬期の凍結・通行規制、御朱印の現在の料金、年末年始の対応については公表情報がありません。特に冬季や初詣の時期に車で行く予定の方は、事前にお問い合わせください。

子ノ権現(天龍寺)の情報

こちらは子ノ権現(天龍寺)の基本情報です。実際の情報と異なる可能性がありますので、詳しくは公式サイトなどでご確認ください。


名称 子ノ権現(天龍寺)
読み方 ねのごんげん (てんりゅうじ)
所在地 埼玉県飯能市南461
電話番号 042-978-0050(子の権現天龍寺)
営業時間 9:00〜17:00
定休日 なし
アクセス

電車・最寄駅

・西武秩父線「吾野駅」または「西吾野駅」下車 徒歩約90分 ・西武池袋線「飯能駅」下車 タクシーにて約40分


車でのアクセス

首都圏中央連絡自動車道「狭山日高」ICより飯能市内経由約60分

042-978-0050(子の権現天龍寺)
駐車場
公式 子ノ権現(天龍寺)のオフィシャル(公式)サイト
バリアフリー
備考 【訂正1】宗派は天台宗(天台宗特別寺)です。公式サイトのタイトルで確認しました。真言宗と書いている情報があれば誤りです。/【訂正2】創建年について、旧記事は「1012年に開山された」としていましたが、公式の縁起は「延喜十一年(九一一)六月十三日、子ノ聖が初めてこの地に十一面観音をお祀りし、天龍寺を創建」です。飯能市観光協会のハイキングページのみ「長和元年(1012)開山」とありますが、公式縁起の911年を採用しました。/【訂正3】旧記事は「2トンの重さのある日本一の鉄ワラジ」と書いており、これは正しいです(飯能市観光協会が「重さ2トンの日本一の鉄わらじ」と記載)。ただし「鉄の下駄」の重量は不明です。公式は「夫婦下駄」と呼び重量の記載はありません。わらじと下駄を混同して「2トンの下駄」と書かないよう注意。/【訂正4】旧記事の「毎年6月10日は開山日を記念し、箸立ての儀が行われます」は、埼玉県観光サイトにある記述ですが、公式サイト(縁起・ご祈願ページ)にも飯能市観光協会にも記載がなく、2021年以降の実施状況は不明です。本文では「行われるとされます」と留保をつけ、要確認としました。/【重要な追記】公式サイトが「当寺までの山道は全面舗装されております」「山頂には駐車場も完備しております」と明記しています。旧記事は徒歩90分とタクシー40分しか書いておらず、車で上がれることが伝わりませんでした。ただし途中にすれ違い困難な狭い区間があるとの参拝記録があります。駐車場の台数・大型車の可否は不明。/【安全情報】伊豆ヶ岳の男坂は滑落・落石の危険で通行禁止、女坂は土砂崩れで閉道。現在は中間の道がルート。正丸峠付近は土砂崩れ・倒木の恐れ(埼玉県公式、2024年4月18日掲載)。/公式サイトは生存していますがトップページがWordPressのメンテナンスモードです(下層ページは閲覧可)。/るるぶに「定休日:年末年始・お盆休み・ゴールデンウィーク・臨時休業」という記載があり、初詣期間の参拝可否に影響する可能性があります。初詣について書くなら要電話確認。/浅見茶屋の営業日は情報が錯綜しているため、本文では日を書いていません。


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