勝願寺(しょうがんじ)は鴻巣市本町にある浄土宗の寺院です。徳川家康ゆかりの寺として、また関東十八檀林(僧の養成所)の一つとして知られています。

はじめに注意点をひとつ。鴻巣市内には「勝願寺」が2か所あります(本町と登戸)。この記事で扱うのは本町8-2-31の勝願寺、関東十八檀林で伊奈忠次の墓がある方です。カーナビに入れるときは住所でご確認ください。

お十夜は毎年11月14日です

勝願寺の最大の行事が「お十夜」(十夜法要)です。関東三大十夜の一つに数えられ、ほかの2つは鎌倉の光明寺と八王子の大善寺です。

日付について、古い情報では「11月13・14・15日の3日間」とされることがありますが、現在公表されているのは11月14日です。

  • 開催日:毎年11月14日(埼玉県民の日)
  • 時間:10:00〜15:00
  • 内容:稚児行列、人形供養
  • 駐車場:100台

2024年、2025年、2026年の実績もすべて11月14日。11月14日は埼玉県民の日なので、学校が休みになる日と重なって賑わいます。日付固定で覚えやすい行事です。

人形供養は鴻巣人形供養祭

お十夜と同じ日に行われるのが「鴻巣人形供養祭」です。主催は鴻巣雛人形協会。ひな人形の産地である鴻巣らしい行事です。

  • 会場:勝願寺 境内(本堂前テント)
  • 日程:毎年11月14日
  • 受付:11月13日 9:00〜16:00/11月14日 9:00〜12:00
  • 供養料の目安:3,000円(〜お気持ちで)。白い封筒に「供養料」と名前を記入
  • 対象:ひな人形、五月人形、羽子板、破魔弓、市松人形など、飾らなくなったあらゆる人形

全国から送られた人形も供養されます。受付が前日13日の9時から始まるので、持ち込む方は13日に済ませておくのが余裕があります。14日は午前中で受付が終わる点にご注意ください。

問い合わせは鴻巣ひな人形協会 048-541-3517(マル武人形内)です。

徳川家康との縁

勝願寺が「徳川家康ゆかり」と言われるのは、次のような経緯からです。

文禄元年(1592年)2月、徳川家康が当寺を訪れ、御前で法問論議が行われました。家康から銀・玄米・和紙が贈られ、その後慶長9年(1604年)11月には寺領30石を寄進され、三つ葉葵の紋の使用を許可されています。

鴻巣市のポータルサイトはこの出会いを「文禄元年(1592年)、鷹狩の際に勝願寺に立ち寄った徳川家康が住職『円誉不残(えんよふざん)』と意気投合して、徳川家の庇護を受けるようになりました」と伝えています。

関東十八檀林については、慶長2年(1597年)の時点で、江戸の増上寺、川越の蓮馨寺、鎌倉の光明寺とともに檀林の一つとして存在したと考えられています。関東十八檀林という制度が整う以前から、すでに学問の場だったわけです。

伊奈忠次の墓(県指定史跡)

境内には「伊奈忠次墓」があり、埼玉県指定史跡(大正11年=1922年3月29日指定)になっています。

伊奈忠次は関東郡代として利根川・荒川の治水、新田開発、検地を進めた人物で、埼玉の地形そのものを作りかえた功労者です。墓所の西側には伊奈家の宝篋印塔が4基建立されています。

そのほかの文化財

  • 絹本着色阿弥陀廿五菩薩来迎図:埼玉県指定有形文化財(絵画、昭和63年2月26日指定)
  • 朱印状11通:鴻巣市指定有形文化財(古文書、昭和34年9月11日)
  • 後陽成天皇御宸筆 附 一乗院尊政添状:市指定書跡(令和5年10月10日)
  • 大蔵一覧集(駿河版):市指定典籍(令和5年10月10日)

令和5年に2件が新たに市指定文化財になっており、文化財としての評価が今も進んでいる寺です。

年間の見どころ

  • 4月上旬:仁王門の桜。「鴻巣を紹介するパンフレットには必ず紹介してある」とされる撮影スポットです
  • 5月:なんじゃもんじゃの花
  • 11月14日:お十夜・人形供養祭
  • 12月31日:除夜の鐘

初詣は静かに参りたい人向け

鴻巣市のポータルサイトは勝願寺の年末年始について、「大晦日には除夜の鐘つきを行います。元日の催しは特にありませんが、混雑がないので静かにお参りしたい方におすすめです」と紹介しています。

鴻巣駅の反対側には初詣で賑わう鴻神社がありますから、混雑を避けたい人の選択肢として覚えておくとよいでしょう。

同じ日に寄れる近くのスポット

  • 鴻神社(鴻巣市本宮町):こうのとり伝説を伝える子授け・安産の社。駅を挟んで反対側
  • 鴻巣市産業観光館 ひなの里:鴻巣のひな人形の歴史。人形供養祭とあわせて回ると流れがわかります
  • 鴻巣花久の里:和風庭園とバラ園
  • 旧中山道の鴻巣宿:勝願寺は宿場の東寄りに位置します

所在地・お問い合わせ

  • 所在地:埼玉県鴻巣市本町8-2-31(※登戸の勝願寺とは別の寺院です)
  • 電話:048-541-0227
  • お十夜・人形供養のお問い合わせ:鴻巣ひな人形協会 048-541-3517(マル武人形内)
  • アクセス:JR高崎線「鴻巣駅」東口から徒歩約10〜15分
  • 車:首都圏中央連絡自動車道「桶川北本」ICより約20分。駐車場あり(お十夜の案内では100台)

※参拝時間・拝観料・御朱印については公表されている情報がありません。事前にお問い合わせください。

勝願寺の情報

こちらは勝願寺の基本情報です。実際の情報と異なる可能性がありますので、詳しくは公式サイトなどでご確認ください。


名称 勝願寺
読み方 しょうがんじ
所在地 埼玉県鴻巣市本町8-2-31
電話番号 048-542-1169(鴻巣市観光協会)
営業時間 常時開放
定休日 なし
アクセス

電車・最寄駅

JR高崎線「鴻巣駅」東口下車 徒歩約15分


車でのアクセス

首都圏中央連絡自動車道「桶川北本」ICより約20分

048-542-1169(鴻巣市観光協会)
駐車場
公式 勝願寺のオフィシャル(公式)サイト
バリアフリー
備考 【訂正】旧記事は十夜法要を「毎年11月13・14・15日」としていましたが、現在公表されている情報は11月14日(埼玉県民の日)の単日です。埼玉県物産観光協会・鴻巣市観光協会ともに11月14日と記載し、2024・2025・2026年の実績も一貫して11月14日です。11月13日は人形供養の受付日。3日間という記述は裏付けが取れないので削除しました。寺内法要として複数日行われている可能性は否定できないため、メモに残します(要電話確認 048-541-0227)。/電話番号を旧記事の「048-542-1169(鴻巣市観光協会)」から寺の直通 048-541-0227 に差し替えました。/独自の公式サイトは確認できませんでした。旧記事の konosu-kanko.jp のURLはアンカー付きで現在は無効の可能性が高いです。/鴻巣市内に「勝願寺」は2か所あります(本町=本件、登戸=別寺院)。住所の明示が必須です。/伊奈忠次の墓は県指定史跡(大正11年3月29日指定)。同所の宝篋印塔について「忠治」「忠政」で出典が食い違うため、県指定名称「伊奈忠次墓」を使い、伊奈家の宝篋印塔が複数あるという書き方にしました。/参拝時間・拝観料・御朱印はどの情報源にも記載がありません。要確認。


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