中院(なかいん)は、川越市小仙波町にある天台宗別格本山 星野山 無量寿寺です。天長7年(830年)に慈覚大師円仁が創建したと伝わります。喜多院のすぐ南に位置し、しだれ桜の名所として春に多くの人が訪れますが、秋の境内も静かで見応えがあります。
実は狭山茶・河越茶の発祥地
あまり知られていないのですが、中院は狭山茶の発祥の地です。慈覚大師円仁が開山にあたって京から茶の実を持参し、薬用として境内で栽培したのが始まりと伝わります。境内には「狭山茶発祥之地」の石碑が建っています。川越で茶を飲む前にここへ立ち寄ると、その一杯の来歴が変わります。
秋の境内
中院が公式に紹介している秋の情景は、キンモクセイの甘い香りが漂うところから始まり、木々が次第に色づいて燃えるような紅葉になる、という順序です。そして本堂奥の大銀杏が金色に輝くのが見事だとしています。モミジの赤と大銀杏の黄色が別々のタイミングで来るので、境内を二度訪ねる価値があります。
中院自体の見頃は公表されていませんが、小江戸川越観光協会は隣の喜多院について「11月下旬から12月上旬にかけて見ごろ」としています。川越エリア全体が11月に入ってから紅葉のシーズンに入るため、これが目安になります。
春のしだれ桜、初夏の薬師堂参道のアジサイ、鐘撞堂の小径のツツジのトンネルと、四季それぞれに見どころがある境内です。
島崎藤村ゆかりの茶室「不染亭」
境内には、島崎藤村が義母に贈った茶室「不染亭(ふせんてい)」があります。川越市指定文化財ですが通常は非公開です。抹茶と和菓子をいただける「SakuraCafe」が開かれるのは桜の咲く頃に限られるため、紅葉の時期には中に入れません。
ただし、藤村が書いた「不染の碑」と、義母・加藤みきの墓は境内で見ることができます。戒名「蓮月不染之墓」は藤村の自筆と伝わります。
境内の建物
本堂、釈迦堂(昭和61年建立、比叡山延暦寺西塔の釈迦堂を模したもの)、薬師堂(平成24年復興)の三堂が揃っています。もともとこの地の中心的な寺院は中院で、喜多院に天海僧正が来往するまでは中院が本寺でした。
拝観とアクセス
境内の拝観は無料と案内されています。
- 西武新宿線「本川越駅」から徒歩約12分
- 東武東上線「川越市駅」から徒歩約18分
- JR・東武東上線「川越駅」から徒歩約20分
- 車:関越自動車道川越ICから約14分(約5.5km)
中院の駐車場については公式の案内がないため、車の場合は川越市の観光用駐車場を利用するのが確実です。川越観光用駐車場は290台で無料、9:30〜18:00、年中無休です。
喜多院とあわせて回るときの注意
中院は喜多院の南にあり、歩いてすぐです。ただし2026年時点で、喜多院では国指定重要文化財の山門が保存修理工事中で、通行が規制されています。喜多院の拝観料は大人400円・小人200円、拝観時間は11月23日までが平日9:00〜16:30・日祝9:00〜16:50、11月24日から2月末は平日9:00〜16:00・日祝9:00〜16:20です(受付は30分前まで)。
もうひとつ、2026年10月17日・18日は川越まつりです。一番街は特に混雑すると川越市が予告しているので、静かに紅葉を見たい場合はこの日程を避けてください。
周辺で回れる場所
喜多院、仙波東照宮、一番街の蔵造りの町並み、川越氷川神社、本丸御殿が徒歩圏または短い移動距離にあります。
所在地:埼玉県川越市小仙波町5-15-1。
中院の情報
こちらは中院の基本情報です。実際の情報と異なる可能性がありますので、詳しくは公式サイトなどでご確認ください。
| 名称 | 中院 |
| 読み方 | なかいん |
| 所在地 | 埼玉県川越市小仙波町5-15-1 |
| 電話番号 | 049-222-5556(川越観光協会) |
| 営業時間 | 常時開放 |
| 定休日 | なし |
| アクセス | 電車・最寄駅 ・JR川越線・東武東上線「川越駅」もしくは西武新宿線「本川越駅」下車 徒歩約20分 ・小江戸巡回バス「中院」バス停下車すぐ 車でのアクセス 関越自動車道「川越」ICより約15分 049-222-5556(川越観光協会) |
| 駐車場 | 公式 | 中院のオフィシャル(公式)サイト |
| バリアフリー | |
| 備考 | 中院の紅葉見頃は公式情報がないため、喜多院の「11月下旬〜12月上旬」を川越エリアの目安として記載しています。不染亭は通常非公開で、公開は春のSakuraCafe期間のみ。喜多院は山門の保存修理工事中です。 |


